小児皮膚科

保育園・幼稚園の一年

4月の春の全園児健診、裸になったら一人の園児がヒフを痒がっています。
周囲をよく見ると腋の下に小さな赤い点が2個有ります。

夏のプール前には4個に増加、少し大きくなってきたかも?
10月の秋の健診、8個に増加、ヒフから隆起して中心部には小さな凹みができています。

冬には16個、更に大きくなっています。尋ねてみると弟妹にもプツプツができ始めたと!!実は兄・姉は以前からぶつぶつができていたと!?

翌年の春の健診、32個に増え、直径2~5mmのものもあります。クラスの友達3人にも水イボ発生→ミニクラスター化?!次の年(+2年後)はこの友達の友だちもまた感染するのかな?ともだちの輪が広がリ、連鎖は続く!?この様な状況がどこの保育園でも毎年の様に繰り返されています。何年も前から変化のない光景です!?

「新型コロナとインフルエンザ」vs「水イボ」

新型コロナ

PCR検査が十分に出来ず、疑いがあっても確定診断不能、灰色の人流を抑制・隔離できず感染拡大→クラスタ一発生→第3、4波と流行継続、治療薬無し。緊急事態宣言、蔓延防止策でも終息させられない。

インフルエンザ

迅速抗原検査により診断可能。陽性なら早期から治療薬を内服開始、診断が確実なので隔離も守られやすい。
12月~翌3月まで流行し、花見の時期には終息します。

早期発見・早期治療 ※これ鉄則です!

水イボ(伝染性挽贅)の場合1、2個の時点で目視のみで早期に確定診断ができます。検査の必要もありません。
そしてその後たった2個のイボ圧出を行い、スキンケアの見直しを行えば、本人、兄妹、友達→友だちを巻き添えにする事なく制圧できるのです!できるはずですが!?できていません!どうにかしましょう!!!

もし「自然に治るよ!」と放置し続ければ、その子のいる保育園では、新型コロナと同様に水イボが流行し続けることでしょう!

みずいぼって何?

ウイルスが原因で起こる皮膚の感染症で、医学用語では ”伝染性軟属腫” と言います。子どもに多い病気です。